• 想像を超える越前和紙の世界、SAVA!STOREすごちゃんおすすめアイテム

    • 2023.11.25

    こんにちは。SAVA!STOREスタッフ谷垣です。

    SAVA!STOREでは、越前漆器・越前和紙・越前打刃物・越前箪笥・越前焼き・繊維・眼鏡といった、福井県の多様なものづくりに触れていただけるアイテムを多数ご紹介しています。

    今回の記事では、今年の5月に長野県から福井に移住・入社した、SAVA!STOREスタッフ・ローカル大好きすごちゃんによるイチオシアイテムを聞いてみました!


    すごちゃん / SAVA!STORE商品管理・行商マネージャー

    ランドセル製造メーカーに17年勤務し、コールセンター、ECの受注処理、生産管理を経験する。長野への転勤をきっかけに地方移住を考え、2023年のTSUGIへの加入にて福井移住を実現する。SAVA!STOREのECの受注関連、発注、在庫管理等の物流業務、店舗、催事出店を担当している。


     

    ローカル愛の醸成、長野県から福井県へと移住

    長野の風景(写真提供:すごちゃん)

    一押しアイテムの紹介をする前に少しだけ私のバックグラウンドに触れておこうかなと思います。私は埼玉県草加市というまちで生まれ育ち、比較的都心に近い場所で生きてきました。その反動なのか田舎暮らしへの憧れはずっとあって、前職で長野へ転勤した際に地方移住の魅力を実感することができたんです。

    長野の鮮やかな野菜と果物たち(写真提供:すごちゃん)

    長野の寒い冬のカラッとした空気や、豊かな食文化、ちょっとした不便さも全て新鮮に感じられて楽しかったです。現在は自分が骨を埋める場所、終のすみかのようなものを探していて、自分にとって最適な場所に出会うために福井への移住も決めました。福井に来るまでは福井がものづくりのまちだなんて知らなかったですけどね(笑)

    基本的に私は人の話、その人にしかないストーリーを聞くのが好きです。なのでSAVA!STOREで日々県内外のお客さんが来てださり、接客を通してかけがえのない時間を過ごすことができています。今日はそんな私のSAVA!STOREイチオシアイテムを2つご紹介できればと思います。

     

    イチオシ1:【UKIGAMI】茶缶

    左から大・中・小

    福井に来てから家でゆっくりお茶を飲みたくなる瞬間が増えました。都心にいたときは日々が忙しなかったので、たとえ何か飲みたくなってもペットボトルのドリンクでよかったですし、とにかく喉を潤せたら何でも良いっていう考えでした。でも、福井ではゆったりと時間が流れているので、「ティーバッグじゃなくて茶葉から入れたお茶をゆったり飲みたい」と思って、そこから良いお茶を買いたくなることが増えたんです。

    そうなると必然的に良い茶葉が似合う入れ物が欲しくなります。そんな時に一番最初に頭に浮かぶのが、山次製紙所が作るUKIGAMIの茶缶。

    越前和紙の工房「山次製紙所」が、独自の「浮き紙」という技法を使って漉いた和紙でできています。模様の部分が凹凸になっていて、和紙の質感がより一層引き立っています。

    私的には赤のカラーが一番お気に入りです。自宅の内装が白ベースなんですが、差し色を入れたいと考えた時に赤がしっくりくるので今一番狙っています。

    実はちょうど最近良い茶葉をいただいたので、大きいサイズのを買おうかなと思っています。シルエットとしては小が一番好きなんですけどね……茶葉を入れるのは容量があるものがよいので、小はインテリアとして買いましょうかね(笑)

    イチオシ2:【YURAGU】越前和紙ピアス・イヤリング

    YURAGUは、福井県越前市で100年以上続く和紙漉き工房「長田製紙所」が立ち上げた越前和紙のアクセサリーブランドです。最初このアクセサリーを見た時は石かと思ったんです。写真で見たからというのもあったけど、「ゴツっとした質感で硬そうだな」って。

    でも実際に手にとってみたら「あ!これは和紙なんだ!」って、自分が想定していた真逆の性質を持ったものだったので、そこにまずはグッときました。本当に軽くて柔らかい印象で。

    和紙原料をぽとっと落として自然と生まれているゆらぎのあるデザインで、和紙産地ならではのものづくりの雰囲気が感じられてそこも素敵だなと思っています。

    石っぽい質感のものはコーヒーの残りかすとか、砂を和紙を漉く工程で混ぜ込んだからだったんですが、着けてみるとやっぱりびっくりします。存在感はきちんとあるけど、本当めちゃくちゃに軽いんですよ。最初の印象など、当てが全く外れていました。越前和紙ってすごいです。

     

    越前和紙は商品だけでなく、産地や職人さんも魅力

    今日紹介したアイテムは、どちらも越前和紙の産地で作られているものなのですが、(越前和紙の一大産地である)今立はすごいです。本当にすげえです。

    何がというと、まずは紙の神様がいる神社がどーんとあるところ、そして職人さんたちがそれぞれ会社という枠組みを越えて仲が良いところです。私の場合前職では、同業者は当然のように競合他社として認識していたので、和紙の里の方々の横のつながりや結びつきがあまりにも強くて驚くしかありませんでした。また、職人さんはこちらの質問に快く丁寧に答えてくださる方が多く、一度話すだけでもその情報量に驚かされます。

    紙の神様がいる神社 岡太神社・大瀧神社(福井県越前市)

    家業を手伝うという理由で職人さんになっている方も多くいらっしゃいますが、和紙業界に対して危機感や当事者意識を持った方がたくさんいます。前職では目先のことで頭がいっぱいであることが普通で、産地の未来を考えるだなんて、そんな熱量の人はいませんでした。産地存続への強い思いを持った職人さんからは本当にかっこいい巨匠感を感じますし、私ももっとたくさんの職人さんとお話ししたいですね。

    今日紹介したアイテムは、もちろんアイテム自体も魅力でいっぱいですが、和紙産地に興味を持ってくれる人がいたらそんな人に手にとってほしいなと思います。アイテムを起点にまちの様子を知ってもらうような。商品だけでなくその背景や作り手のことを知れると、応援したい興味が出てくると思うんですよね。商品との長い付き合いができるってそういうことなのかなと思ったりします。

    まとめ

    都心から地方移住をした、SAVA!STOREスタッフすごちゃんによるイチオシアイテム。アイテムからは商品そのものの素敵さと越前和紙の産地の魅力もたっぷり伝わってきます。そしてまた、商品への興味をもう少し広げてみることで、いつしか自分の暮らしに欠かせない、かけがえのない存在になっているかもしれませんね。